渡辺裕之さん主演の映画「WINDY STORY(ウインディー)」のサウンドトラック。
演奏は井上鑑&UNIT451°F今さんもメンバーとしてクレジットされています。
UNIT451°Fと言うネーミングは、活字を禁止した社会を描いた映画「華氏451」よりとったのではないでしょうか。
また特別にユニットとして結成されたのではなく、録音後にネーミングをしたものと思われ、今さん自身が
このユニットに参加している意識があったのかどうかはちょっと疑問です(本当のところはどうなんでしょう?)。
3月21日にはこのサントラ盤の発売に先行して、A1&A2の「TWO IN THE WIND」がシングル盤(ETP-17596)にて
「井上鑑 meets 惣領智子」名義で発売されました。

(注意:便宜上、ペダルスティールやボトルネック使用はスライドギターで統一しています)


WINDY STORY AKIRA INOUE
& UNIT451°F
1984年 4月 21日発表
LP: ETP-90281 TOSHIBA EMI (EXPRESS)
A1 TWO IN THE WIND
       (English Ver.)
A2 RACE'S THEME
A3 EVE (AMBIANCE OF
        KEI'S ROOM)
A4 CAMPING
A5 ZOLDER CIRCUIT
A6 MAKE A TRIP 1
A7 BY THE RIVER
A8 THE LAST WISH

B1 ANNA'S THEME
B2 MAKE A TRIP 2
B3 TECHNO TANGO
B4 AT THE GALLERY
B5 NIGHT SIGHT FROM
         THE BRIDGE
B6 HOCKENHEIM CIRCUIT
B7 KEI WINS
B8 TWO IN THE WIND
      (Japanese Ver.)
MEMBER:
Tsuyoshi kon (G)
Akira Inoue (Key,Vo,Linn)
Kenji Takamizu (B)
Chiharu Mikuzuki (B)
Shigeru Okazawa (B)
Tatsuo Hayashi (Ds)
Hideo Yamaki (Ds)
Yuuji Toriyama (Add.G)
Chuei Yoshikawa (A.G)
Keishi Urata (Syn. Program)
Tomoko Souryou (Vo)
このアルバムは、サントラ盤らしく各曲の間に実際の映画のワンシーンが挿入されています。
また、付録の解説書には映画の簡単なストーリーとモーターサイクルレースについての資料、
及び当時の日本人ライダーの神様的存在であったレーサーの片山敬済氏のコメントがありました。
さてアルバムの音楽的な部分に目を移すと、サントラである為 2、3のメロディー・モチーフを
膨らませる形をとっていますが、もう井上鑑節全開!!といった感じに仕上がっています。
特にメインテーマと言えるA6、A8、B1、B5、B7のメロディーはとても綺麗なものです。
ギタリストに関しては今さんを含み3人参加しており、今さんは主にバッキングを担当しています。
また、Acoustic Guitarの吉川忠英さんはA6のみの参加と思われ、Additional Guitarsと
クレジットされている鳥山雄司さんは主にギター・ソロやオブリガードを弾いています。
今さんのギタープレイの聴き所は、まずA1とB8の「TWO IN THE WIND」のバッキングにおける
単音のミュート。これはディレイが効果的に使われていて、曲のイメージを決定づけるものとなっています。
A4の「CAMPING」は、今さんお得意のヴォリューム・ペダルを使ったジョワ〜ンとした白玉系の
バッキングで、 幻想的な雰囲気を演出しています。
B1「ANNA'S THEME」のアルペジオは、メロディーの綺麗さも相乗効果となってかとても美しい。
個人的には、このプレイがアルバム中一番好きです。本当に美しいの極致と言えます。
ジャケットは映画のチラシのようなつくりで、レーサーの物語りである為か、とてもスピード感を
感じさせるものとなっています。

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